表現者になること

私の夢は、表現者になること。
その中で今もっとも興味があることは、自分の文で世の中の人に何かを伝えるということ。
ライターである。

ブログでアップしている分には、下手クソな文でも問題はないと思う。
だが、将来的にライターとして”飯を食っていく”ためにはあまりにも文章力がないと感じていた今日この頃。
そんなときに、サッカージャーナリスト養成講座を知った。

サッカーライターとして、サッカー雑誌の編集者として、写真家として活躍できる人材を養成するスクールである。
そのスクールで、オープン講座として宇都宮徹壱さんの授業が開講されると知った。

宇都宮徹壱さんはライターとしてとても有名な方である。
主な著書は、フットボールの犬 (幻冬舎文庫)股旅フットボール日本代表の冒険 南アフリカからブラジルへ (光文社新書)
などがある。

宇都宮さんは、初めからライターとして活躍されていたわけではなく、美大からテレビ番組ADになり、そこから写真家になろうと決意したそうだ。
そこからライターとしても活躍するようになった。

そんな宇都宮さんの話を聞いてみたいと思い、講座を受講することに決めた。

講座のテーマは、「コラム・エッセイの書き方」。
目から鱗なことばかり教えていただいた。
自分なりの蹴球百景を書いてくださいという課題が出されていたので、それらを用いながらの講座だった。
今回印象に残っていることを簡単にまとめようと思う。

どこに視点をおくか
文を書くのは、デッサンに似ている。
同じものでも、視点を変えればまったく違った見方ができる。
誰にもない視点を確保すること。

4分割して考える
(例)FC刈谷vs東京23
1.社会人リーグ4部vs6部
2.東京23の監督は前にFC刈谷に所属していたアマラオ。いうなれば、アマラオダービー。
3.6部の東京23が2-0で勝利。
4.アマラオはFC刈谷サポーターに一礼。負けたFC刈谷サポーターは熱烈なアマラオコール。
起承転結をしっかりと考える。

言いたいこと(ゴール)はただひとつ
スタートからゴールまでがストレートすぎると単調になってしまう。
展開を考えて構成すること。
(サッカーと同じ、スペースをうまく利用すること。)

誰に向かって書いているのかを意識する
読み手はどういうものを求めているのか。
例えば、スポーツナビは一番ライトな記事である。(yahooのトップページなどにも表示されるため。)
なので、サッカーをあまり見ない人にも対応できるような書き方をする。
また、嫌なイメージにならないような終わり方を意識する。

完成度をあげるためのプロセス
これもデッサンと同じ。
自分の書いたものをいろんな角度から客観的に見てツッコミを入れる。

リズムを意識しながら書いてみよう
記事が書けたら、音読してみる。
良い文章は声に出して読んでもリズム感のある心地よい文章である。

書き手として生き残っていくためには
自分のストロングポイントを見つける。
客層をつけるために、書籍を発表する。
優秀な編集者と出会う。
プライドを持つこと。
やりたいこと、書きたいことを意識的、積極的に発信していく。
常に貪欲に、ポジティブに。

今回一番印象に残ったのは、
「ライターになるのはある意味簡単。だが、本当に難しいのはライターであり続けることだ。」
という言葉。
宇都宮さんもそのことを常に念頭に入れながら活動しているとのこと。
ファンを飽きさせないためにも、常に斬新な視点で書くことが大事であると感じた。

この講座の受講するにあたって自分なりに蹴球百景を書いてみた。
それが印刷されて、実際に雑誌に載るような形で手渡されたとき、とても感動した。(冒頭の写真参照)
このような感情になれるのは、「表現者」の醍醐味であるように感じた。

最後に、今回自分で書いた蹴球百景を載せてるので読んでもらえたらと思う。

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「今こそJリーグの強化を」
最近のサッカー界は、今までにないような盛り上がりを見せている。代表戦がテレビで放送されれば視聴率は20%を越え、不況が続くテレビ業界では異例なことであろう。男子代表のアジアカップでの活躍や、なでしこジャパンのW杯優勝があり、それらがこの盛り上がりを支えていることは言うまでもない。その中でも注目したいのは、海外組の活躍である。ドルトムントの香川を始め、本田や長友などの活躍によりサッカー後進国であった日本にも欧州からの目が届くようになった。そうした影響で、日本で活躍すれば欧州からのオファーも届くことが目に見えて分かるようになり、選手個人のモチベーションアップにも繋がっているように思え、とてもよい循環であると思う。しかし、海外移籍によって問題になるのは、Jリーグのレベルが下がってしまうことにあると思う。サッカー強豪国に共通して言えることは、自国のサッカーリーグのレベルの高さである。そういったところで毎日プレーすることにより、個々のレベルがあがっていることは言うまでもない。Jリーグに置き換えていえば、代表主要選手のほとんどが海外組ということもあり、トップレベルの選手が集まっているとは言い難い。もちろん、若手の注目選手や、遠藤、中村憲などのようにまだまだ第一線で活躍している選手もいるが、海外に比べると力が劣ってしまう。また、注目選手が移籍しまうと、Jリーグ自体の観客数が減り、選手としても注目されてる感が減ってしまうため、モチベーションの低下にもつながるのではないだろうか。そう言った中で何かしらの改革が必要であると思う。Jリーグ発足時、各クラブは、当時の世界トップレベルの選手を獲得し、それによりサッカーファンは増えたのではないかと思う。原点回帰ではないが、このようなことが今、必要となっているのではないだろうか。清水のユングベリのように、欧州の第一線で活躍してきた選手を獲得し、その選手見たさにスタジアムに足を運ぶ、というのがいい例である。(2011年ホーム開幕戦は約1万人だったのに対し、最近のホーム戦では約2万人の入場者数)ユングベリ加入が直接的な理由となっているかはわからないが、入場者数が増えていることには間違いはない。試合を直接見てくれれば、選手のモチベーションはもちろんアップするし、良いプレーを見せようと必死になる。結果的には選手個々のレベルアップにもつながる、また、世界トッププレイヤーと対戦することによって何らかの意識変化が生まれることも間違いない。
イタリアでは、デルピエロが今季限りでユベントスを退団することになった。デルピエロは親日家としても知られているので、Jリーグからのオファーがあれば真剣に考えるのではないだろうか。まだまだプレーは衰えを見せていないので、Jリーグにもたらす影響は大きいと思うのだが。
海外移籍により、日本人選手のレベルがアップすることは大いに賛成であるが、そのかわりとして、Jリーグにもしっかりと目を向けてほしいと思う。そのためにも、クラブ側はいろんな策を考える必要があるのではないだろうか、それが、W杯優勝という将来的な目標にもつながるはずである。

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