猪子寿之×津田大介の講演会に参加してきた。

投稿日: カテゴリー: lecture

 

2012.02.27
六本木ヒルズのアカデミーヒルズで行われた、津田大介さんと猪子寿之さんの講演会に行ってきた。
議題は、情報をアイディアに変える「クリエイティブ発想術」。
学生向けの簡単なものではなかったので、多少専門的な言葉が飛び交う刺激的な場でした。
講演中にメモしたものをまとめてみました。

・情報化社会では言語化される領域の共有スピードが高すぎて、競争優位性の必要十分条件にはならない。
・言語で説明しづらい領域の分野(分解依存度の高い領域)を、テクノロジーで再構築しようしている
・どういう思想か、どういう美意識か、世界をどう捉えているか、を紐解きたいと考えている

(例)日本画
日本画を描いていた当時は、日本画は平面的に描いていたのではなく、立体的なものとして描いていたという着眼点
→西洋的な見方が発達した今とは異なった見え方がしていたのでは?

・1レイヤーで描いたものを「何レイヤーですか?5レイヤー?7レイヤー?」と聞かれることがあった。
→日本の論理構造で世界を見ていたときは、世界がレイヤーに見えていたという気付き
逆に空間を作るときに、レイヤーをデザインすると気づいた

例)マリオ
世界初の横スクロールゲーム
世界を横に見ることが多かった日本人がそういったものを創りだした
絵の見方を例にすると、絵の中に入った気になれるような構造(日本画等)
→西洋はそういう見方ではない(パースペクティブ)
絵を見ながら、絵の中に入り込める→ドラクエ等

・産業が生まれてきた時に、その産業と自分たちの文化との相性が良い時、文化の強みが活かされた時、その産業は世界で生き残れる力を保持できるのではないだろうか
→自分たちの先人がどのようにして世界を捉えていたのかというものを大事にして作品作りをしている

情報化社会の競争優位性文化+テクノロジー 対談編 -津田大介×猪子寿之-

津田)チームラボとはどんな会社ですか?
猪子)社会がデジタル領域になってきたとき、新しい付加価値をつけられるのではないだろうかということを念頭に置いている会社。渋谷のメイド喫茶もゲームのような空間を創りだそうと思った。漫画、アニメ、メイドなどの共通している連続性を表面化したものである。
津田)アートを興味を持って、つくろうと思ったキッカケは?
猪子)テクノロジーと文化に興味があったので、これをデジタルでやってみようと思った。
津田)最近の作品で自分が一番気に入っているものは?
猪子)一番気に入ってるのは、紅白の嵐の演出が一番気に入ってる。だいたい1ヶ月弱で完成させた。
※後ろの支柱が壊れたシーンについて特に熱心に語ってました(笑)。壊れたはずの支柱がすぐ復活してるのになんでみんな疑問持たないのよー?とか(笑)。
→現実的におかしいと人間は頭から消去してしまう
テクノロジーによって新しい表現になっているが、あまりにも高度になるとわからなくなってしまう。だからバラすことが大事という意見。(映画のアバターは、公開する前に撮影秘話をテレビで多く流していた。)

津田)自分がチームラボとどれほどコミットしているのか?
猪子)だいたい1割ほど。全く知らない事業もあったりする。でも、ダメだったら”死ね!”と言う(笑)。

津田)世界を紐解いた後、最終的にはどうなっていたい?
猪子)今の日本は古い構造になっていて、競争力が下がっていっている。だから新しい構造にして、競争して、それのお手伝いをしていきたい。
競争力低下は、日本がガラパゴスであったからではない。むしろ結果である。日本は会社が潰れることはあまりない。アメリカは会社が潰れて、また新しい会社ができて、という流れ。会社の循環が自然とできている。なので、日本の産業のシフトが重要。

質疑応答

Q.時間の表現の仕方は?
A.西洋的なパースペクティブでは時間の概念は一瞬であるが、日本は大和絵のような感じで時間の概念がもともとあったので、特に意識していない。

Q.好きな映画は?
A.崖の上のポニョ!船に乗っているとき、すれ違った大人に「大丈夫か?」と聞かれ、「うん、大丈夫!」と答えた宗介くん。それに対し、「おう、そうか!気をつけるんだぞ!」といったあたりから、子供と大人の区別がない世界観が描かれているなと感じた。結婚とかなくていいじゃん!(朝まで生テレビの「婚外子の割合少なすぎ、結婚しなくても子供生めるようにすれば良いじゃん」論)に繋がる。

Q.趣味は?
A.趣味はない。自分、アイデンティティもない。(それに対して津田さん)いや自分あるでしょ(笑)。

Q.リーダーシップとは?
A.ない。森は崩壊しないのと同じ話(それに対して津田さん)会社は森じゃないでしょ(笑)。
むしろ、食わしてもらっているという感覚。言いたいことがあった時に言う、そしてそれを実現する環境、自分が感じやすい環境を作り出している。

Q.スポーツをアートとして捉えた時どう表現するか。
A.「※リアル相撲」が好き。ゲームっぽい要素をリアルで表現したい。デジタル要素を入れることで、見た目だけではなくてルールも変わる。そこに面白さが生まれる。

Q.ノマドについて
A.猪子さん自体はノマドではない。オフィスが好き。理由としては、会話を通して、アイディアを共有できるから。それぞれのスペシャリストとの会話は集積すればするほどいいものができると感じている。チームラボという名前にもそういったメッセージが込められている。

Q.Let’s noteを使っている理由
A.コンセントがない出先があまりに少ないから、チームラボで働いてる人の8,9割がLet’s noteである。コンセントがない会社が理解出来ない。残念な日本企業がLet’s noteを買わせている(笑)。

こんな感じでした。
この後に懇親会も行われ、結婚に対するお話をしてくださったのですが、あまりにもdeepな内容だったため、割愛させて頂きます(笑)。

ここで感じたことは、
・情報人になるには、inputとoutputのバランスが重要であるということ。
・ネットやテレビでいいやと思わないように現場で見ることも大事だなということ。
・猪子さん自身はリーダーシップないよーと言っていたけど、面白いことをして、周りに感謝する姿勢にリーダーシップを感じた。

話についていくのが必死で、自分の中で考えをまとめることができなかったので、もっと勉強しないといけないと感じた。
ただ、猪子さんは面白い。
今回の講演会で、より一層好きになりました。

あまりうまくまとめられませんでしたが、どうかお許しを。
ではまた。



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