Jリーグ2ステージ制のお話

J-2STAGE

最近の日本サッカーまわりでは、Jリーグ2ステージ制の話で持ちきりですね。詳しい内容などは、あらゆるところに出ているので、今回のことに対しての自分の所感のみ書かせていただこうかなと。

まず自分の立ち位置として、賛成でも反対でもない派、という目線でこの騒動を見ていた。反対派の意見を聞けば、それはそれで納得するし、その逆も然りだったためである。

ただ、気になったのは「ヨーロッパでは○○だ」という話を持ち出す人が稀に見受けられたところ。あれだけ成功している(もちろん成功していない事例もある)と、そのノウハウを日本にも持ち込めば、同じ道をたどることができるのではないか、と思うのは分からなくもない。ただ、言ってしまえばここは日本なのだ。リーグが始まった経緯も、環境も、言葉も、何もかもが異なる。「あのリーグが成功しているから、同じやり方をすれば成功する」とは簡単には言えないのは、ここが日本だからである。その土地それぞれに見合ったやり方があるのは自明である。

むしろ、取り巻く環境や状況は常に変わり続けているのであって、それに即座に対応できる柔軟さが求められるのではないだろうか。20年という節目の年にあって、今まで”成功しているように思える”リーグ運営を1から見直すというJリーグの判断は称賛に値するはずだ。

日本なりのリーグ運営って何?と考えて考えぬき、より現実路線に突っ切った結果が今回の「2ステージ制」という選択であったように思える。
しかしながら、今回まずかった点として「ああ、また上の人達だけで決めちゃったよ」という印象を与えてしまったことであろう。どうしてこういった流れになったのか、という経緯を(手間ではあるかも知れないが)、意見交換会などを開いて話す必要があったのではないだろうか。

戦略会議のメンバーからもそういったことが言える。全てのJクラブから選ばれたわけではなく、JリーグとJFA、関東に近いクラブの代表+αのメンバーで構成されていた。この会議に選ばれていないクラブの監督で、はっきりと反対意見を述べる人もいた。その意見が「若手が伸びない」というものであった。Jリーグとしては、若手育成の費用(もちろん他の費用もある)に充てたいがために今回の2ステージ制に踏み切ったのだが、説明する場所がなかったためにこういったすれ違いが起きたのではないだろうか。「Jリーグが決めたことなんだ。仕方ない」という流れにならなかったのは、そういった部分を怠ったJリーグ側に非がある。

そもそも、金がない金がないと言ってるが、130億円の収入があるのにも関わらず、その使い方の詳細は公表しているのであろうか。調べ不足でそこに関しては分からないが、もしその説明もしなければ、誰も納得してくれないんじゃないだろうか。これでもし、J幹部だけがおいしい思いをしていたら…なんて考えたら、本末転倒の結果になりそうだが。

Jリーグも、クラブも、JFAも、日本のサッカー界をよりよい環境にしていきたいという思いは同じであるはずだ。ただ、その過程が異なるため、この話し合いは時間をかけてすり合わせていく必要があったようにも思える。

とにもかくにも、すでに決まったことである。まずは、どういった経緯でこの決定がなされたのか、説明会を行うことが重要であるかと思う。説明会に参加する側も、真向から反対、という姿勢をとらずに、まずは話を聞いてみて、疑問に思う部分を率直にぶつけてみる。すべての事柄でみんながみんな理解し合えることはないとは思うが、よりそれに近い形になるようになっていってほしいと思う。
まとまりが悪いですが、今日はこんなところで。

※川崎フロンターレではすでに9月21日に行われています。
こちらから
「J1リーグ大会方式の変更について」の説明会(報告)

※その他参照URL
謎に包まれていた2ステージ制復活の意図 成長シナリオを描くために必要な決断

デルピエロが見たい!

 

2012年7月21日(土)、カシマサッカースタジアムにて、2012年震災復興支援スペシャルマッチを観戦してきた。

試合自体は、デルピエロの活躍もあり、大盛り上がり。
シーズンオフということで体は重いように感じたが、しっかりと得点を決めるあたり、さすがイタリア代表を長く牽引してきただけあるなという印象を持った。
交代時には、あたかも自分の引退試合のような振る舞いを見せる彼を見て、
”自分の魅せ方”を知っている選手だなと、変なところで感動した。

ほぼ仙台・鹿島の選抜チームの「Jリーグ TEAM AS ONE」のゴール裏は、鹿島サポーターが中心となって選手のサポートを続けた。
スタジアムには、その一員としてプレーしたイタリアのファンタジスタにも同様に、自然と「デルピエロ!」のチャントが鳴り響いた。
それにつられて、対戦相手である「Jリーグ選抜」のゴール裏も一緒になって声を出していた。

デルピエロがJリーグのどこのチームにも属していないということもあるだろうが
ただ単純にサッカーを楽しんでいるサポーターの姿があった。
デルピエロが良いプレーを見せるとき、スタジアム全体が「わあー!」っという声とともに大きな歓声が送られ、一体感がとても気持ちよかった。

デルピエロがもしJリーグのどこかのチームに移籍をしたらーー。
そんな想像も膨らませながら、彼の一挙手一投足に注目していた。

今、スタジアム動員数を増やすためにいろいろな催しが行われている。
去年の復興支援マッチで好評であった「ご当地ゆるキャラ」も登場したり、Jリーグ特命PR部マネージャーの足立梨花さんも熱心に募金を呼び掛けていた。

その効果もあり、各クラブごとでは前年比に比べ増加傾向が見られるクラブもある。(参照URLはこちら
サッカーに興味のある人以外もサッカーを見に来てもらえる環境作りが着々と進んでいて、とても期待できる。

以前、フレドリック・ユングベリという選手がJリーグの清水エスパルスでプレーしていたことがある。
スウェーデン代表で、アーセナルで約10年間プレーをしていた世界のスーパースターだ。
その際の日本の盛り上がりは周知の事実であると思う。

サッカー面でJリーグを盛り上げていくことの可能性を、私はここに感じた。
サポーターは、クラブチーム自体に愛着がある。
選手は移り変わるけど、それでもなお、自分のチームを応援し続けるのは
そういった背景がある。
ただ、そこまでになるには、やはり時間が掛かる。
まずは、ある特定の選手を見たいから、スタジアムに足を運ぶ。
そして、スタジアム観戦の面白さを感じてもらう。
特定のチームを応援することによって愛着がわき、そのクラブのサポーターになる。
Jリーグが始まった当初にも世界のスーパースターがJリーグにきて、盛り上げてくれた。
それが今に繋がっている。

私は、サッカーがもっと根付いて欲しいと思っている。
サッカーサポが増えて、もっと目が肥えてきたら、
選手たちにもより高いプレーを要求するようになり、
自然と選手たちのレベルアップにも繋がると考えている。
日本のナショナルチームの目に見えない形での強化にもなるはずだからだ。

大東チェアマンが「デルピエロがJリーグに移籍するならば、Jリーグが年俸の半分をもってもいい!」と豪語しているそうだ。(参照URLはこちら
デルピエロの出場が決まってから、売れ行きが思わしくなかったチケットが5000枚も売れた。
世界的スーパースターの効果を目の当たりにした形での発言だろうが、
それほどの力をデルピエロは秘めているということであろう。
もしそうなれば、Jリーグのスタジアム動員数も増加するだろうし、
そうなることを期待したい。

色々と書き連ねてきた。
結論を言おう。

デルピエロをJリーグで見たい!
これは日本のサッカー界にとってもプラスになるはずだ。

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